株式会社エイチ・エーエル 経営コンサルティング担当のブログ

多くの投稿が御社に関係なくても、役に立つ投稿がキラリと混在していて、それが御社のプラスになれば幸いです。情報は「なまもの」なので、期限と内容にご留意ください。

ちょい飲みサイズの日本酒ブームは来るか?

株式会社エイチ・エーエルの森澤です。

先日の日経新聞に、ちょい飲みサイズの日本酒が注目されている、との記事がありました。確かに、これまで日本酒の小瓶というのは4合瓶というのがお決まりで、お土産屋さんなどで売られている地酒や有名銘柄の日本酒の小瓶も、一升瓶のイメージを残したデザインになっていて、容量が250~300㎖のものが多く、これに対しお土産や飲み比べしやすい小容量(180㎖サイズの瓶やアルミ缶等)の製品で攻勢をかけているメーカーが増えているとの内容です。

180㎖の「ワ〇カップサイズ」は昔から存在していて、その市場では一定のシェアを持っていますが、ガラス瓶を使って口当たりを重視していて、お土産やインバウンドを狙ったものではなかったと思いますので、大きく拡大する可能性を持った新市場が生まれているようです。

少し前にドジャーズ大谷選手がフィフティー・フィフティーを達成したときに、現地のファンがSAKEで乾杯していました。日本酒はその味や香りから日本文化を強烈に想起させる飲み物であり、外国の日本ファンの皆様は日本のイベントの際は好んで口にされるのでしょうから、海外を含む市場に訴求できれば市場は大きく伸びるでしょう。

一方で、国内の酒造メーカーの工場は一升瓶や4合瓶の瓶詰や紙パック詰めの設備がすでにあり、新たに小容量向け設備の導入をおこなうために解決すべき課題があるようです。日本酒のちょい飲みサイズは、ペットボトル入りのお茶がそうなったように、市場シェアを拡大し、誰もが気軽にお土産にしたり、食事の際に口にしているのでしょうか。

設備投資における固定資産税優遇制度

株式会社エイチ・エーエルの太田です。

今日は、設備投資における税制優遇制度を紹介します。

 

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こちらになります。

「先端設備等導入計画」は、中小企業等経営強化法に規定された、中小企業者が、
設備投資を通じて労働生産性の向上を図るための計画です。この計画は、市区町村が国から「導入促進基本計画」の同意を受けている場合に、認定を受けることができます。認定を受けた場合は税制支援などの支援措置を受けることができます。

設備投資における固定資産税の優遇制度


以下に、いくつか補足します。

(1)市区町村から「導入促進基本計画」の同意を受けていること

まずは、ご自身の市区町村が同意を受けているかをご確認ください。「○○市 先端設備等導入計画」と検索すれば、市区町村のホームページを確認できます。例えば、さいたま市の場合は、「さいたま市 先端設備等導入計画」と検索すると、以下のページが出てきます。

さいたま市/中小企業等経営強化法に基づく「先端設備等導入計画」の認定申請受付について(令和5年4月1日以降)

どこでも同意を受けているかと思いきや、一部同意を受けていない市区町村もあります。必ずご確認ください。

(2)事前確認を受けた計画が対象

認定経営革新等支援機関(商工会議所・商工会・中央会や士業、地域金融機関等)にあらかじめ計画の確認を受けて市区町村に申請する必要があります。

ポイントは、①設備導入前に認定を受けること、②当該設備が生産性向上に繋がる「先端設備」であることが大切です。先端設備については、当該設備を購入した先が、先端設備であることを証明してくれます(中古品等はNG)。その証明書を添付して申請を行います。

(3)認定された場合、計画実行のための支援措置(税制措置等)が受けられます

○税制措置・・・認定計画に基づき取得した一定の設備について、固定資産税の特例措置を受ける  ことができます。

○金融支援・・・民間金融機関の融資に対する信用保証に関する支援を受けることができます。

 特に税制優遇策については、多くの方が対象となることから、更に補足します。

新規取得設備に係る固定資産税の課税標準1/2に軽減されます。また、従業員に対する賃上げ方針の表明をした場合は、令和7年3月末までに取得した場合は4年間にわたって1/3に軽減されます。

 

固定資産税は、法人税とは異なり、赤字でも税額控除になります。設備投資をお考えの方は、ぜひこの機会に考えてみてください。

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経営人材へのメッセージ②

株式会社エイチ・エーエルの太田です。

昨日は、私の母校の関東での同窓会総会。

長崎の一地方都市の高校の同窓会ですが、200人以上が四ツ谷に集まります。私は運営側で、会場準備や受付からお手伝いしました。高校の現状を聞くと、生徒数が半減し、進学状況も変わりました。時代ですね。

総会のあと、長崎に帰省しました。

それはさておき、昨日の続きです。

経営人材養成塾と称して、投稿していた内容をアップします。

 

(11) コミュニケーションとは、「お互いの可能性が広がる人間関係を築くこと」。だから、人との関わり方の選択肢が増えることが大切。

 

(12) 「うちは小さいから」というのは言い訳に過ぎない。大企業のほうが必死に経営しているのに、小さい企業が経営しなくてよい理由はどこにもない。

 

(13) 日本の中小企業は、実はこの「経営」が弱い。意外にも経営者が経営に弱いのである。成功しているか失敗しているかは関係なく、生き残るためには経営しないとダメ。

 

(14) ドメインをもっと端的に言うと「あなたの会社は、何屋か」ということだ。鉄道会社は、レールの上に電車を走らせる会社なのか、沿線に住む人に快適な暮らしを提供する会社なのかで、企業の生死さえ関わる。

 

(15) ドメインの3つの軸とは、①お客様は誰か、②お客様のニーズや悩みは何か、③どんな強みで応えるか、である。お客様が減ったり、ニーズが変われば、今までの強みが通用しなくなるかもしれない。

 

(16) 現状と理想の落差・ギャップを「問題点」という。だから「あの人はここが問題だ」と批判や指摘をするときには、現状と理想の両方が明確であることが条件である。この2つなくて批判も指摘もない。

 

(17) 「経営」という言葉のそもそもについて考える。「経」といえば「お経」「経線」。縦に長く続く、普遍的なもの。それを営むことが「経営」。だから、経営は、ゴーイングコンサーンでなければならない。

 

(18) 理念やビジョンが重要な理由は、現状と理想の落差を作ることだ。「利益率10%」という現状だけでは何も判断ができない。ビジョンが5%ならOKだし、ビジョンが20%ならもうヒトコエだ。

 

(19) 外部環境分析の難しいところは、誰も「これがあなたのビジネスチャンスですよ」とは言ってくれないところだ。自分で感じるしかない。情報は平等。でもチャンスと感じるか否かは、自分次第で不平等。

 

(20) 会社は「環境に適応して生きる生き物」。だから内部環境と外部環境分析の定期的な見直しが重要。人間も年に1度以上は健康診断を受ける。企業も年に1度以上は腰を据えて自己診断すべきだ。

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経営人材へのメッセージ①

株式会社エイチ・エーエルの太田です。

昨日は診断士の方と夕方から、コンサルティングの打合せを行い、夜は飲みに行きました。高知料理のお店で、店主の高知弁、店内の高知愛、そして高知ならではの料理と、完璧な「高知」がそこにありました。

私にとっては、高知といえば、ウツボです。

このまま高知料理の紹介を続けてもいいのですが、表題の件です。

打合せしたコンサルティングのテーマは「経営人材に今後どう活躍してもらうか」という内容でした。経営人材とは「(経営者ではなく)経営者を支える人材」と、私は定義しています

家に帰って、そういえばかつて「経営人材養成講座」というのをやっていたことを思い出しました。そして、Twitter(X)にも投稿していたことを。

そこで、かつてTwitterに投稿していた内容を、2回に分けてアップします。Twitterなので、一つ一つのメッセージは短めです。

 

(1) 経営理念。理は筋道、道理。念は強く思うこと。経営する上で、強く思うような道理、筋道が、経営理念

 

(2) ドメインはもともと生物学の言葉で「生存領域」。会社は「生き物」。会社が生き残る領域は変わるし、中身も変わる。弱くなる可能性も強くなる可能性もある。だから大変だし面白い。

 

(3) 経営人材の役目は「社長のバトンを引き継ぎ渡すこと」。手始めには、経営理念や会社の強みを理解し、社内に広めること。経営人材が経営理念を大切にしないで、部下が大切にするはずがない。

 

(4) 経営人材は自分の強みを他社の他人に伝えないといけない。経営人材、経営者になれば、外との接点が増える。事業と関係ない人に話す場面でも、その知り合いには大いに関係する人がいる。だから一生懸命話すべき。

 

(5) 経営者は、会社=自分である。だから会社批判は「自分自身への悪口」である。新入社員は、会社=自分ではない。だから会社批判もできる。経営人材はどちら寄りだろうか。会社批判しているうちは経営人材ではない。

 

(6) 会社の強みを挙げるのは難しい。自分には普通でも、他者は羨ましいことがある。他種から牛乳屋へ事業提携の申し入れが多い。牛乳屋は毎日個人宅を訪問しているのが理由だが、牛乳屋には当たり前。だから気づかない。

 

(7) 経営人材がSWOT分析をするときには「熱くならないといけない」。熱くなったということは、会社=自分になったという証拠だ。もちろん一歩引いて冷静に分析することも必要だが、冷め切ったら会社=自分ではない。

 

(8) 経営理念なんて意味が無いという人もいる。でも経営理念が効力を発揮するのは、迷った時や気分が落ち込んでいる時だ。前向きの時は必要じゃない。迷った時や落ち込んでいる時に戻る場所が、経営理念。だから必要。

 

(9) 会社の強みは、強みの「構成要素」まで考えるべき。「短納期対応」が強みではなく、短納期対応ができる人材の能力や設備や管理方法が強み。だから人材が弱体化すれば、すぐに弱みになるし、強力化すれば強みが増す。

 

(10) 経営においてビジョンは重要であり、ビジョン作成は経営者の仕事だ。経営人材にはビジョンは作れない。ただビジョンを理解し、社員に伝播する役目がある。必要なのは、経営者との会話だ。社員のためにも取るべきだ。

 

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利休百首

株式会社エイチ・エーエルの太田です。

今日は、先日出張先で居酒屋に入った時の話です。

居酒屋に入ると、地元の方が飲んでいました。

すごく飲んでいらしたので、意気投合という感じでもなかったのですが、私が日中は創業者向けのセミナーの講師をしていたという話をすると、その方の趣味のお茶の話になりました。

 

利休百首というのがあって、

「その道に入らんと思ふ心こそ我身ながらの師匠なりけれ」

というのがあって、まさに今日のセミナーの話だよねと。

 

ふと他にどんなものがあるのか、気になって調べてみました。

利休百首です。利休道歌ともいいます。写真はその百首が書いてある扇子です。


その道に入らんと思ふ心こそ我身ながらの師匠なりけれ

ならひつゝ見てこそ習へ習はずによしあしいふは愚かなりけり

心ざし深き人にはいくたびもあはれみ深く奥ぞをしふる

はぢをすて人に物とひ習ふべしこれぞ上手のもとゐなりける

上手にはすきと器用と功積むと此の三つそろふ人ぞよく知る

点前にはよわみを捨てゝたゞ強くされど風俗いやしきを去れ

点前には強みばかりを思ふなよ強きは弱く軽く重かれ

何にても道具扱ふたびごとに取る手は軽く置く手重かれ

(以下続く)

 

100首は長いので、もし気になる方は、検索してみてください。

いかがでしょうか。

古語なので分かりづらいかもしれませんが、参考になるものもあるかもしれません。

例えば4つめは分かりやすいですね。

あと「点前こそ薄茶ににあれと聞くものを粗相になせし人はあやまり」という句も出てきます。軽い仕事も軽んじてはいけない、一つ一つを大切にせよ、ということでしょうか。

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パートナーシップ構築宣言

株式会社エイチ・エーエルの太田です。

今日の東京は、雨が降ったりやんだり、風が吹いたりやんだりの不規則な天気です。でも、夏は終わりましたね。短い秋です。

今日は、パートナーシップ構築宣言の話です。

「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイト

(出典:パートナーシップ構築宣言ホームページ)

登録自体は簡単で、ひな形に少しの加筆・修正をして、あとは基本情報を申請画面に入力すれば、約1週間で登録されます。今日現在で、55,026社が登録されています。

このパートナーシップ構築宣言。多くの事業者が、補助金申請の加点要件として登録しているのではないかと思います。すなわち「宣言すれば、何点か審査の時に足すよ」というものです。私も補助金支援の時には、制度を説明してから、登録するかしないかを事業者側に判断していただきます。代表者名が載りますから。。

とはいえ、目的としては、補助金の加点ではなく、大企業と中小企業の共存共栄(発注者と受注者の共存共栄)にありますから、取引している会社がパートナーシップ構築宣言に登録しているかをチェックすることも、価格転嫁対策の一つであると考えます。

 

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埼玉県の価格交渉支援ツールが素晴らしい!

株式会社エイチ・エーエルの太田です。

宮崎空港の滑走路付近の爆発にはびっくりしました。弊社も提携講師が宮崎でセミナーを行う予定でしたが、やむなく東京の自宅からオンラインで行いました。

それはさておき、表題の話です。

www.pref.saitama.lg.jp

 埼玉県では、企業の適切な価格転嫁を支援するため、「価格交渉支援ツール」及び「収支計画シミュレーター」を提供しています。
 価格交渉支援ツールは、企業間で取引される様々な原材料やサービスの価格について、自由に選択し、価格の推移と増減をグラフ化することができるツールです。

出典:価格交渉に役立つ各種支援ツール - 埼玉県

自分の会社で使っている原材料の高騰の状況が一目で分かります。

消費者物価指数など最新の情報をアップデートしていますし、埼玉県が出しているということで、信用度もあります。

先日も「価格転嫁対策セミナー」で説明しました。原価の上昇をまずは自分自身が理解し、根拠を持って顧客に説明するツールとして使えると思います。

なお、埼玉県のホームページには、下記の記述があります。取扱いには留意して、使いたいものです。

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※当ページへのリンクは、原則自由に設定していただいて結構です。広く御活用ください。
 ただし、埼玉県ホームページへのリンクである旨を明記し、フレーム内に表示されるなど御自分のページの一部のような設定は御遠慮ください。

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